こんにちは。三刀流プロサーファーの井上鷹です。
日本最大級のパラサーフィン大会が、静岡県牧之原市のウエーブプールで開催されました。
僕はトークショーと、妹達と一緒のエキシビションに参加しました。
出演のお誘い
ご自身もパラアスリートとして活躍されている官野一彦さんから「エキシビションに出てくれないか」と言われました。
僕が毎年参加しているマーボーロイヤル大会にも「アダプティブ」という障がい者のための部門がありますし、僕自身、障がいというほどではないものの一生治らないケガは抱えているので、身体的不自由さがありながらサーフィンをするということにはなじみがあります。
それで、そんな方々の励み、刺激になればいいなと思って、出ることにしました。
パラサーフィン
「パラサーフィン」は、「パラリンピック」という名前から連想できる通りで、障がい者の方が行うサーフィンを指します。
「パラリンピック」の「パラ」は、「平行」の意味で、障がい者のオリンピックを健常者のオリンピックと「平行(並行)」に位置づけるということだそうです。
参加者の方が、「パラの者だけでなく一般の方にもパラサーフィンを知ってほしい」と言っておられましたが、文字通りパラも一般も平行してサーフィンが盛り上がればいいなと思います。
サーフィンとは何か?改めて思ったこと
「サーフィン」を日本語で言えば「波乗り」ですが、実際には、「サーフィン」と言えば「立って」波に乗るイメージです。
しかし、障がいの内容によって立てない方もあるわけです。
自分の障がいの程度に応じて、立てなくても、というか、立つことにこだわらず波に乗る。
だからいろいろな乗り方がありましたが、皆「波乗り」を楽しんでおられるのです。
今日皆さんのサーフィンを見ていて、「波に乗る、それを楽しむのがサーフィン」ということを再認識しました。
年齢や性別に関係なく楽しめるのがサーフィンだというのは常日頃から思っていましたが、障がいがあっても楽しめるのがサーフィンですね。
改めてサーフィンの自由さと面白さを感じました。
障がいのある方も障がいがあるからと諦めずに、また、年齢や性別その他の理由があっても諦めずに、一度サーフィンに挑戦して頂ければと思います。
イベント内容
障がいの種類や程度により部門が多くありました。
部門が多いので、障がいに合わせた部門を選べて、参加しやすいのではないかと思いました。
それぞれ素晴らしいチャージ、ライディングをされていました。
トークショーにはこのイベントに出場されていた選手の方も登場されて、盛り上がっていました。
東田トモヒロさんの音楽タイムもあり、これも出場者の方が壇上に上がって一緒に歌ったり、観客も歌に合わせてコーラスしたり踊ったりと、盛り上がっていました。
東田さんがこのイベントのテーマソングを作られたそうで、それも披露して下さいました。
地元の高校からは、新しくできたサーフィンサークルの女子メンバーが、地元名産の「深蒸し茶」のサービスをしに来ていました。
カワイイ女子高生がお茶摘みの着物を着てお茶をふるまうので、大変喜ばれていました。
暑い中、渋みのある冷たい深蒸し茶はのどの渇きを癒すのによかったです。
サーフィンのエキシビション
サーフィンのエキシビションには僕達3人の他に、JPSAプロロングボーダーの大橋寛子さん、パラサーファーの方も参加され、それぞれのスタイルを出し合って見ごたえあるエキシビションになったと思います。
加えて、通常の海でのエキシビションと異なり確実に波が来るので、たくさんのライディングが見られたのも良かったと思います。
1人ずつ乗っていくので、参加者の僕達もお互いのライディングを見ることができ、楽しめました。
「三刀流」と「パーティーウエーブ」
僕達は、エキシビションで行うと大変喜んで頂ける「三刀流」のライディングと、2人で同じ波に乗る「パーティーウエーブ」をしました。
「三刀流」は、3人で3種類のボードを持って入り、途中で交換して、3種類ともライディングをするものです。
僕達が「三刀流」であることはよく知られていますが、別々の機会に違う種類のボードに乗ると思っておられる方がほとんどで、次々にボードを替えて乗れると知っている方は少ないです。
違うボードに乗るということだけでもそう簡単ではないので、違うボードに続けて乗れるとは思いもしないということですね。
それで、エキシビションでは、例えばロングボードでハングテンをしたすぐ後にショートボードに替えてエアーをします。すると、皆さん大変驚き、喜んで下さいます。
SUPサーフィンとなると、それ自体を生で見ることがあまりないこともあって、これも驚き喜んで頂けます。
これが生で見る良さですね!
「パーティーウエーブ」は、日本ではまだあまり知られていませんが、海外ではよくやっているものです。
2人が示し合わせて、前後入れ替わったりしながら、1本の同じ波に乗ります。
気が合う者同士でないとうまく行きません。
ウエーブプールでは世界初の披露だと思います。
ウエーブプールは基本的に1人が波に乗るものなので、海よりやりにくいですし、そもそも2人で乗るという発想がないでしょう。
そんな条件下でのパーティーウエーブでしたが、見事成功!
パーティーウエーブを見るのは初めてという方がほとんどだったので、大変喜んで頂きました。
そんな風に盛り上がったイベントの様子をご覧ください⇩
では、また!
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